LOADING

logo

01 DAY BY DAY PHARMACY - AKIHIRO FUJII / TAEKO FUJII

01 DAY BY DAY PHARMACY - AKIHIRO FUJII / TAEKO FUJII

PROFILE
藤井晶浩(フジイ アキヒロ)
藤井多恵子(フジイ タエコ)
宮崎にて自然薬局『DAY BY DAY』を営む。
夫婦ともに自然薬剤師。ガンという現実での 体験と薬剤師としての知識を交え、ガンと予防医学の講座やセミナー、講演活動なども。さらに生産者を訪ね、選び抜いた米や調味料をネットで販売。
http://daybyday2016.com

ガン発症。そこから
探った、生きるための道

朝は6時半に起床。白湯をすすりながら、旬の果物や野菜を切る。共に薬剤師である藤井夫妻の1日は、コールドプレスジュースを作ることから始まる。にんじん、りんご、レモン。旬の果物や野菜を加える日もある。自宅で仕事をする晶浩さんは、ヨガ、そして朝風呂で体を温めるのも日課。薬局に勤める多恵子さんは、ジュースをポットに詰めて出かける日も多い。夫婦ふたりと愛犬で暮らす何気ない日常。だけど3年前の藤井夫妻にとって、それは想像もできない、夢のような幸せな日常なのだ。

実は晶浩さんはガンサバイバー。沖縄在住だった2016年3月に、大腸ガン、肝臓ガン、肺多発転移が発覚した。晶浩さん33歳、多恵子さんは30歳だった。サーフィンが大好きで移住した沖縄の地で仲良く薬局を営み、薬剤師として働いていたふたりにとって、あまりにも辛い現実だった。

「大腸ガンだけなら、切れば何とかなるのでは?と思えたんですが、転移もあったので、妻の実家がある福岡の病院で本格的な精密検査を行いました」

一刻の猶予も許されないと緊急手術でS状結腸を切除。その後は抗ガン剤治療が始まった。

「福岡の実家に身を寄せ、抗ガン剤治療の後も年末には肝臓の手術。そしてまた抗ガン剤というスケジュールを言い渡されました。余命30ヶ月。5年生存率は30%という現実でした」

最初は泣き暮らしていた多恵子さんも、気持ちをどうにか立て直し、薬剤師としての知識を総動員し、たくさんの本を読み「なぜガンになったのか?」と考えるようになった。

結果として、抗ガン剤治療の晶浩さんの免疫力を高めたいと行き着いたのが、食事療法とコールドプレスジュースだった。

ジュースと食事が、
免疫力を高めてくれた

「余命という言葉を聞き、人間にとって余っている命なんかあるのかな?余っている時間と考えると悲しいけど、僕はまだ生きている。それなら“何かをやれる30ヶ月”と考えようと思いました」

数々のガンに関する書籍を読むうち、賛否両論の治療法の中で唯一見つけた共通項。それがにんじんジュースであり、コールドプレスジュースだった。

「最初は多恵子がハンドミキサーで作ってくれましたが、まずくて飲めた代物ではない。ありがたいと思いながらも、これは続けられないと思いました」

そうは言いつつも、多恵子さんの実家でいただく和の粗食とジュースは、薬剤師の視点からも摂取したい栄養源だった。そうこうするうち、硬いにんじんを攪拌していたミキサーが故障。そこからヒューロムのスロージューサーに行き着いた理由は?

「あれこれ調べる中、世界で最初にスロージューサーを作ったという信頼感と、とにかく搾汁量が多いこと。そして何よりジュースが美味しい!さらさらで飲み口もよく、搾る時間まで楽しくなった」

抗ガン剤治療中は、免疫力を数値化している白血球の数を下げないことを目標としていた。

「健康な人の白血球の量は3000~5000個。でも抗ガン剤の治療を受けると白血球が1000を切ってしまうことがある。そうなると発熱やらひどいと肺炎も起き、そちらの治療が優先され、ガン治療がストップしてしまう。幸い僕は食事とジュースのおかげで免疫力が高かったのか、最後まで白血球の量が3000~5000個の健康な人と同じ状態でした」

photo : Atsushi Yamaguchi (Super me inc.)

余命30ヶ月をクリア
未来を夢見る自分がいる

辛い抗ガン剤治療を初めて3ヶ月の頃、それまですべてを我慢して晶浩さんに尽くしていた多恵子さんが、初めてわがままを口にした。

「どうしてもサーフィンに行きたい」

白血球の値が落ちず、体調がよかった晶浩さんも気晴らしになると一緒に海に入った。

「いい意味で体が軽いんです。筋力が衰えているはずなのに、まるで昨日までサーフィンしていたかのように。抗ガン剤を打ちながら海に入った人なんているのかな(笑)」

そして治療を終えると、9月の検査の時点で肝臓に8個あったガンのうち、7個が消えていた。

「年末には肝臓の手術があり、その後は再び抗ガン剤治療が控えていた。でも食事とジュースを続ければ、別の選択肢もあるんじゃないか?と、熟考の末、手術も抗ガン剤もキャンセルしたんです」

主治医からは100%悪くなると言われた。でもジュース、食事、そして放射線治療という新たな選択を加え、2018年9月余命宣告をされた30ヶ月を無事にクリアした。

「できてしまったガンには、何らかの物理的攻撃が必要です。でも5年生存率を3割から9割に引き上げるためには、目に見えないガン、新しいガンを出現させない必要がある。それは食生活とコールドプレスジュース=酵素だったんです」

ジュースのおかげでQOL(Quority of Life)を保ちながら治療ができ、楽しめる生活があった。

「免疫力を保てたのは、ひとえに食事とジュースのおかげ。そして何より、この2年半の間に新しいガンがひとつも出ていないんです。今はふたりとも未来への希望が持てるようになりました。次は妊活だね、と話しているんです(笑)」

※当記事の内容はあくまで個人の体験談であり、個々の患者さんとその治療に関して特定の治療法などを推奨するものではありません。治療に関してのご判断は、医療従事者とご相談のうえ、慎重におこなってください。当記事に起因する問題に関して当社は一切の責任を負いません。